コラム・お知らせ

少しダサいホームページのほうが、実は問い合わせが来る理由

とにかく、カッコいいホームページを作りたい。

スタイリッシュで洗練された、見た人がうっとり感嘆するようなデザイン。
前衛的で尖った、見た人が思わず驚くようなデザイン。
色彩豊かで、アニメーションやギミックが満載のわくわくするデザイン。

そんなホームページを作れば、みんなが喜んでくれる。
私のデザインを見て、「こいつはすごい仕事をするな!」と一目置いてくれる。
若かりし頃の私は、本気でそう思っていました。
でも今は、少しダサくても伝わるホームページのほうが、問い合わせにつながると考えています。

若気の至りだった、バンドのホームページ

昔、アマチュアバンドマンだった私は、自分のバンドのホームページを自作していました。

メインメニューは、円弧の線上にぐるりと配置。
表記は「Music」「Lyric」「Biography」と、すべて英語です。
ページごとにメニューの位置が変わり、背景色もそれぞれ違う色に。

やっていたのはハードロック系の音楽。
だから背景には、光沢のある金属系のテクスチャをドーンと敷き詰めました。
ゴテゴテの雰囲気こそが正義です。
文字が読めなくても構わん、という超硬派な意気込みを感じてほしかった。
そしてサイトを開いた瞬間、いきなり音楽が流れ出す。
これこそがエンターテインメントの要だと信じていました。

はい。
奇をてらった独自のデザインこそが個性だと、本気で思っていたんです。

企業サイトでは、まったく通用しなかった

ただ、これは自分のバンドのブランディングが目的だったので、まだ良かったのです。
知り合いのバンドから依頼されて、ホームページを作ったこともありました。
こちらも、バンドの世界観さえ表現できれば喜んでもらえたので、問題はありませんでした。

問題は、その後です。
生半可な知識と根拠のない自信を持って、企業のホームページ制作を受注しました。
そこで、このノリはまったく通用しませんでした。

雰囲気は良いけれど、文字が読みづらい。
どのページにどんな情報があるのか、探しにくい。
メニューはスタイリッシュで一見カッコいいのに、どこがクリックできるのか分かりにくい。

制作者の独りよがりが強すぎて、訪れた人が必要な情報を得られない。
そんなホームページを作ってしまっていたのです。

ホームページは、売上の「手前」にあるもの

コモウェブでは、中小規模の会社や、その会社が提供するサービスのホームページを中心に制作しています。

ホームページ制作を依頼されるクライアントが期待しているのは、主にこんなことです。
見込み客の悩みを解決する、自社の製品やサービスを知ってもらうこと。
そして、問い合わせをきっかけに営業へとつなげること。
つまりホームページは、売上の一歩手前に位置する存在なのです。

ここで訪れた人に、独りよがりな「見て見て!」をゴリ押ししても意味がありません。
そもそものホームページの目的を、果たせなくなってしまいます。

誤解を恐れずに言います。
中途半端にカッコいいだけのホームページは、売れないホームページです。
多少ダサいと思われても、情報がきちんと伝わること。
そして、メール送信や電話など、行動を起こしてもらうこと。
これが最優先なのです。

カッコよさを少し犠牲にしても、私が守っていること

そこで今の私は、カッコよさを少々犠牲にしてでも、次のことを決めて制作しています。

①文字サイズを小さくしすぎない
小さな文字は、なんとなくおしゃれに見えます。
でも、読む人の目に負担がかかっては本末転倒です。
特にスマホで読まれることを考えて、本文は最低でも16px以上にしています。

②メインナビは日本語で
メインナビとは、サイトの上部などに並ぶメインのメニューのこと。
英語表記のほうが、たしかにスタイリッシュに感じられます。
でも「Service」「Works」と並んでいても、ぱっと見では分かりづらいもの。
「サービス内容」「制作実績」と日本語で書くほうが、迷わず目的のページに進めます。

③背景画像は、うすい装飾にとどめる
写真の上に文字を載せるなら、暗幕や白幕、グラデーション、余白などを使います。
写真を綺麗に見せることより、文章が一瞬で読めることを優先するのです。

④行間や余白を詰めすぎない
情報をぎゅっとコンパクトにまとめたくなる気持ちは分かります。
それよりも、「どこからどこまでが一つの情報なのか」が分かる余白を取ることが大切です。
余白は、情報を整理して見せるための大事な道具なのです。

⑤ボタンの文言を単調にしない
「more…」のような表記は、なんだかカッコよさそうに見えます。
でも、押した先に何があるのかは分かりません。
「サービス内容を見る」「見学を申し込む」のように、次にどんな情報があるのかが分かる言葉にします。

⑥クリックできるものは、クリックできそうに見せる
おしゃれさを狙って、ボタンの枠や背景をなくしすぎないようにしています。
テキストリンクも含めて、「ここは押せますよ」と見た目で伝えることが大切です。
押せるかどうか迷わせた時点で、訪れた人の足は止まってしまいます。

⑦アニメーションをやりすぎない
スクロールするたびにフェードイン、文字が一文字ずつ現れる、画像が大きく動く。
こうした演出そのものが情報を得る邪魔になるなら、思い切って削ります。
特に、「表示されるまで待たされる」演出は避けたいところです。

⑧横スクロールをデザイン目的で多用しない
横にスライドして見せるデザインは、パソコンではカッコよく見えます。
ただ、「まだ続きがある」ことに気づかれないケースも少なくありません。
重要な情報は、ふつうの縦スクロールで読めるようにするのが基本です。

⑨フォームの入力項目を減らす
綺麗に整った長いフォームより、必要最低限の短いフォームのほうが送ってもらえます。
問い合わせの段階で、住所や会社情報まで本当に必要なのか。
一つひとつの項目について、考えるようにしています。

世界観を優先すべきサイトもある

もちろん、情報の見やすさよりも、世界観や雰囲気を大切にしたほうが良い場合もあります。

たとえば、映画やゲームの公式サイト、アーティストのホームページなど。
これらは、その世界観に触れるために人が集まってくるサイトです。
そういうサイトでは、雰囲気を味わってもらうこと自体に意味があります。
かつての私のバンドのサイトも、方向性だけはあながち間違いではなかったのかもしれません。

「カッコいい」を求めるクライアントに出会ったら

企業や、その提供サービスを紹介するホームページの制作をご相談いただくとき。
ご自身の思う「カッコいい」を、とにかく追求したいというクライアントに出会うことがあります。

いただいたキャッチコピーが、カッコよさを追求するあまり幻想的すぎる。
何を目的にしているのか分からない原稿をいただくこともあります。

その気持ちは、かつての私自身を見ているようでよく分かります。
だからこそ、そんなときは「なんのためのホームページなのか」を一緒に再確認します。
そして、本当にその方向性で効果が見込めるのかを、クライアントと一緒に考えるようにしています。

デザインだけでなく、内容づくりから伴走します

コモウェブでは、見た目のデザインだけでなく、ホームページに載せる内容づくりから伴走しています。

誰に向けたホームページなのか。
訪れた人に、何を伝えて、どんな行動をしてもらいたいのか。
まずはそこをクライアントと一緒に整理してから、デザインに落とし込んでいきます。

カッコよさは、目的を果たしたうえでのプラスアルファ。
伝わるホームページの土台があってこそ、デザインの魅力も活きてくるのです。


今のホームページ、カッコいいけれど問い合わせにつながっていない、と感じていませんか。
見た目と成果のバランスを、一度見直してみる価値があるかもしれません。

コモウェブでは、目的の整理から原稿づくり、デザインまで一貫してお手伝いしています。
「何から手をつければいいか分からない」という段階でも、まったく問題ありません。
まずはお気軽に、お声がけください。

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