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「本を読まない子」は、言葉が嫌いなわけではありません

我が家には、小学3年生の男の子がいます。
2人兄弟の、弟のほう。
この次男坊が、どうも「言葉」や「文字」が苦手なのです。

今日は、そんな息子のために私が始めた、ある作戦のお話。
そして、この体験が、実はウェブや広告づくりにそっくりだと気づいた話をします。

長男と次男で、こんなにも環境が違った

振り返ると、長男が小さい頃はとても恵まれた環境でした。
家族の中で子どもは1人。
親の手も、目も、すべて長男に注げました。

公園に連れて行って、会話をしながら遊ばせる。
寝る前には、絵本を読み聞かせる。
親が常にそばにいて、たくさんの言葉を聞かせられる毎日。
言葉のシャワーを、たっぷり浴びて育ったわけです。

ところが、次男となると話は別。
親が1人にずっと付きっきり、というわけにはいきません。
家事もある、長男の相手もある。
そうなると、自然とテレビや動画の力を借りる場面が増えていきました。

結果として、次男は文字や言葉にあまり反応しない子に。
代わりに、映像ばかりを楽しむようになっていったのです。

会話シーンになると、すっと集中が切れる

もちろん、環境だけが理由ではないと思います。
生まれ持った性格も、きっとあるでしょう。
それでも、次男は人の話を聞くのが苦手。
本を読むのも、あまり好きではありません。

家族で映画を見ているときも、それははっきり出ます。
会話の多いシーンになると、集中が続かないのです。
そわそわして、画面から気持ちが離れていく。
一方で、バトルシーンやアクションシーンには、目を輝かせて食いつく。
動きと音には反応するのに、言葉には反応が薄いのです。

これはまずいぞ、と親としては少し焦りました。
今さらながら、リビングに本を置いてみる。
アクション以外のジャンルの映画を、家族で見てみる。
いろいろ試したものの、反応は芳しくありませんでした。

お父さん、ナイスアイデアを思いつく

なんとか、言葉や文字だけでも情景を想像できる子になってほしい。
そう考え続けて、ある日ふと思いつきました。

そもそも、興味のある舞台を最初から用意すればいいのではないか、と。
つまり、登場人物すべてを「次男が知っている人」にしてしまう。
そんなお話を組み立てれば、面白がってくれるんじゃないか。
我ながら、ナイスアイデア。

そこで登場するのが、生成AIです。
文章を自動でつくってくれる、あのAIのこと。
これに、我が家の設定を細かく組み込んでいきました。

息子2人は、もちろん物語の主役。
そこに、家族や親戚、仲の良い友だちも登場人物として加えます。
それぞれの関係性、性別、性格、口癖まで、ぜんぶ設定。
こうして、次男だけのオリジナル物語の土台ができあがりました。

家族をちょっとイジると、食いつきが変わる

設定づくりで効果的だったのが、キャラクターの「クセ」です。
笑える話のほうが、断然食いつきが良い。
だから、登場人物を少しイジるのもオッケーにしました。

お父さんは、何かとすぐカメラを持ち出す写真好き。
お母さんは、食べるのが大好きでグルメ番組に釘づけ。
ばぁばは、負けず嫌いで孫に対抗心を燃やす。
じぃじは、自分の趣味にしか興味がなく、人の話をまるで聞いていない。

こんな具合に、それぞれの個性をちょっと盛って設定します。
すると、息子は「あはは、ばぁばっぽい!」と大喜び。
知っている人が、知っているまま物語で動く。
それが、たまらなく面白いようなのです。

不思議なもので、見ず知らずの主人公が冒険する物語には、まったく食いつきませんでした。
でも、自分とお兄ちゃんが主役で、いつものばぁばが出てくると、目の色が変わります。
「次はどうなるの?」と、自分から続きをせがんでくる。
言葉が苦手だったはずの子が、です。
登場人物への「自分ごと感」が、こんなにも違いを生むのかと驚きました。

ただし、ひとつだけ気をつけたことがあります。
それは、お友だちはイジりすぎないこと。
家で笑ったノリのまま、学校で変なイジりを始められては困ります。
ここは、親として大事な線引きでした。

AIなら、お話1本がたった5分

このオリジナル物語づくり、自分でゼロから書こうとしたら大変です。
キャラを動かし、起承転結をつけて、と数時間はかかりそう。
正直、毎晩続けるのは無理だと思います。

ところが、生成AIに頼むと、お話1本がたった5分ほど。
設定さえ入れておけば、毎晩ちがう物語をすぐに用意できます。
これは、忙しい親にとって本当にありがたい。
続けられる仕組みになっているかどうかが、いちばん大事ですから。

とはいえ、いきなり「自分で読みなさい」はハードルが高すぎます。
言葉が苦手な子に、それは酷というもの。
そこで、毎晩寝る前に部屋を暗くして、私が読んであげるスタイルにしました。
声で聞かせるところから、少しずつ始めたのです。

これを続けて、およそ1か月。
気のせいかもしれませんが、次男の「言葉アレルギー」のようなものが、少しずつ和らいできた気がします。
自分が主役の物語なら、言葉にもちゃんと耳を傾ける。
小さな変化ですが、親としては大きな一歩です。

これ、ウェブや広告づくりと同じでした

ここまで書いて、私はあることに気づきました。
この子育ての工夫、実はウェブや広告づくりとそっくりなのです。

次男が言葉に反応しなかったのは、言葉そのものが嫌いだから、ではありません。
「自分に関係ない言葉」だったから、入ってこなかったのです。
ところが、自分が主役で、知っている人が出てくる物語になった途端、言葉がすっと届くようになりました。

ウェブサイトも、チラシも、広告も、まったく同じ。
どんなに立派な言葉を並べても、相手が「自分に関係ない」と感じれば、素通りされてしまいます。
読み手は、興味のない情報には、次男以上にシビアです。
一瞬で画面を閉じて、二度と戻ってきません。

大事なのは「相手の世界」から考えること

では、どうすれば届くのか。
答えは、次男の物語づくりと同じです。

お客さんになってほしい人が、普段どんなものに興味を持っているか。
どんな言葉に、日頃から触れているか。
どんな場面で、その情報を目にするのか。
相手の状況を想像してから、メッセージを組み立てることが大切なのです。

作り手が「言いたいこと」を並べるのではありません。
相手の世界に、自然と入っていける言葉を選ぶ。
相手が「これは自分の話だ」と感じた瞬間に、はじめて言葉は届きます。
我が家の次男が、自分の物語に夢中になったように。

例えば、若いママ向けの商品を売りたいとします。
業界の専門用語を並べたカタログ的な説明では、たぶん響きません。
その人が毎日見ているSNSの言葉、子育ての合間に感じる悩み。
そこに寄り添った一言のほうが、ずっと深く届くはずです。

逆に、職人さん相手の商売なら、感情に訴える詩的なコピーは浮いてしまいます。
相手が普段使っている言葉、大事にしている価値観に合わせる。
誰に向けて話すかで、選ぶべき言葉はまるで変わるのです。

立派な言葉より、相手に届く言葉を。
これは、子育てでもビジネスでも変わらない真実だと、私はあらためて感じています。


あなたの会社のサイトやチラシの言葉、お客さんの「世界」に届いていますか?
作り手目線の説明だけになっていないか、いちど見直してみる価値があります。

コモウェブでは、ターゲットとなるお客さんの興味や言葉づかいから逆算した、伝わるメッセージづくりをお手伝いしています。
「うちの発信、なんだか相手に響いていない気がする」。
そう感じたら、それは見直しのサインかもしれません。
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