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「くどいかな?」と思う説明と、シンプルな表現。迷ったらどっち?

先日、一家で実家に出かけた帰り道のことです。

思いのほか帰宅時間が遅くなってしまい、夕飯を作る時間もありません。
おまけに、実家でずっとお菓子やフルーツを食べていたせいで、みんな大してお腹も減っていない状態。
こういう日は、もう決まっています。
「ハンバーガーに限る!」と、助手席で妻がスマホを取り出しました。

「店に着く前にオーダーしておこう」という小ワザ

通り道にあるハンバーガーチェーンの店舗に決めて、家族で意見が一致。
ここで妻が、ある提案をしました。

「もうすぐお店だし、先回りしてアプリで注文しておこうよ」と。

クレジットカード情報は、以前にアプリに登録済み。
店外からオーダーを済ませておけば、店に着いたら受け取るだけ。
こういう便利な仕組み、最近のチェーン店では当たり前になってきましたよね。
時短にもなるし、子ども連れにはとてもありがたい機能です。

これは名案、と話が決まり、車を走らせながら妻がアプリを操作し始めました。
ところが、ここから様子がおかしくなってきます。

妻、画面の中で迷子になる

「え?これ、どこから注文するの?」
「通常のセットメニュー、どこにあるの?」
「これ、ずっとクーポンの画面ばっかり出てくるんだけど…」

助手席から、妻の困惑した声が次々と聞こえてきます。
私は運転中なので画面を見られず、口頭でアドバイスすることしかできません。
「いったんトップに戻ってみて」「メニューって書いてあるところを探して」と、なんとかサポートを試みるものの、状況は改善されず。

そうこうしているうちに、車はお店に到着してしまいました。
「ごめん、間に合わなかった…」と肩を落とす妻。

結局、ふつうにドライブスルーで注文することに。
先回り注文の作戦は、見事に空振りに終わったのでした。

後で画面を見せてもらったら、納得した

お店を出て、ハンバーガーを口に運びながら、妻にアプリ画面を見せてもらいました。
そこで、ようやく原因がわかります。

妻が開いていたのは、注文画面ではありませんでした。
「クーポンが使えるメニュー」だけが並んでいる、特別ページ。
そこからお目当ての通常セットメニューにたどり着くには、いったん別の場所に戻る必要があったのです。

使い慣れている人なら、おそらく一瞬で理解できる画面構成。
「ああ、これはクーポンのページね」「注文はこっちのタブね」と、見ただけで分かるはず。

でも、ふだんあまりアプリ注文を使わない妻にとっては、そうではなかった。
「クーポンメニューを見せられているのか」「これが普通の注文画面なのか」の区別がつかないまま、画面の中をぐるぐる回ってしまっていたのです。

「分かるでしょ」が一番伝わらない

このとき、ハッとしました。

提供する側にとって当たり前のことが、使う側にとってはまったく当たり前ではない。
そんな場面、ウェブサイトでもいくらでも起こり得るな、と。

例えば、自社のサービスサイトを作るとき。
担当者は社内で何年もそのサービスに関わってきています。
用語も、流れも、お申し込みの仕組みも、頭の中では完璧に整理されている状態。
だから、サイトの文章を書くときに、つい「これくらい書けば分かるでしょう」と省略してしまう。

ところが、初めてサイトを訪れたお客様は、その業界の知識がゼロかもしれません。
専門用語も知らない、お申し込みの流れもわからない、何が無料で何が有料かもピンときていない。
そんな相手に「分かるでしょう」を投げかけても、伝わるはずがありません。

結果、妻のように画面の中で迷子になり、最終的にはサイトを離脱してしまう。
これは、ものすごくもったいない損失です。

「皆まで言うのは野暮」が、ウェブでは命取り

日本人には、「皆まで言わないのが粋」という感覚があると思います。
言わなくても察してくれる相手とのやりとりは、たしかに気持ちいいものです。

でも、ウェブの世界では、これが命取りになります。
画面の向こうにいる相手は、こちらの常識を共有しているとは限りません。
むしろ、共有していない人の方が圧倒的に多いと考えた方が現実的です。

「ここをタップするとお申し込みフォームに進みます」
「料金は税込み表示です」
「お申し込み後、3営業日以内にメールでご連絡します」

「そんなの書かなくても分かるでしょう」と思うかもしれません。
でも、書いてあるかどうかで、お客様の安心感はまったく違ってきます。
書いていないと、わざわざ問い合わせフォームから「これってどういう意味ですか?」と聞かれてしまう。
ひどいときは、何も聞かずにそっと離脱されてしまうのです。

私が普段ウェブ制作のお仕事でサイトを拝見していても、「あと一言あれば伝わるのに」というケースがとても多くあります。
ボタンに「詳しくはこちら」とだけ書かれていて、その先に何があるのか分からない。
料金表が表記されているけれど、初期費用なのか月額なのか書かれていない。
こうした小さな「言葉足らず」が、積み重なって離脱を生んでいくのです。

ターゲットによっては、くどいくらいでちょうど良い

もちろん、すべてのサイトで丁寧に書きすぎるのが正解ではありません。
業界に詳しい人だけを相手にしているサイトなら、専門用語をバンバン使った方が早く伝わる場合もあります。
読み手のレベルに合わせて、説明の濃さを変えるのが基本です。

ただし、一般のお客様や、その分野に不慣れな方をお相手にする場合。
このときは、「ちょっとくどいかな?」と感じるくらいの親切設計でちょうど良いのです。

矢印を入れる。
赤い色で「ここから進んでください」と明記する。
注文ステップを画像つきで一つひとつ説明する。
「こんなときはこちら」のリンクを添える。

提供する側からすると、「ここまでやる?」と思うレベル。
でも、使う側からすると、それが「親切だな、安心して使えそうだな」という印象につながります。
そして、安心感は、そのまま購入や問い合わせの後押しになっていくのです。

「分かるでしょ」を疑うところから、改善は始まる

サイトを運営していて、なぜか問い合わせが少ない。
カートに入れたあと、購入まで進まずに離脱されてしまう。
こうした課題の原因が、案外シンプルな「説明不足」だったりすることは少なくありません。

提供する側はもう内容を熟知しているので、「ここを説明しなきゃ」という発想自体が出てこない。
これが一番怖いところです。

そんなときは、社外の第三者にサイトを見てもらうのが手っ取り早い解決策。
業界の常識を共有していない人ほど、「ここ、何を意味しているのか分からない」「次に何をすればいいのか伝わらない」という、貴重な指摘をくれます。

そういう声こそが、サイト改善のいちばんのヒントになるのです。

家族や友人にサイトを見せて、「ここ、何をすればいいか分かる?」と聞いてみるだけでも、けっこうな気づきが得られたりします。
プロに頼む前に、まずは身近な人に試してもらうのも、なかなか良い方法です。


今のあなたのホームページ、どうですか?
「うちのお客様は、ちゃんとこのサイトで迷子になっていないだろうか?」
ふと、そんな疑問が浮かんだら、改善のチャンスかもしれません。

コモウェブでは、お客様目線でのサイト診断やリライトのご相談を承っています。
「どこを直せばいいか自分では分からない」という段階でも、まったく問題ありません。
まずはお気軽に、お声がけください。

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